黒部ダム

黒部ダム

富山県

孤立した遠隔地でのイノベーションの融合 - エレベーターの改修工事

老朽化したエレベーター設備の改修工事では、それぞれに独自の課題があります。スペースに制約のある歴史的建造物での作業が必要なケースもあれば、最新のスマートテクノロジーを導入した複雑な高層システムをアップグレードするケースもあります。しかし、エレベーターの改修工事の中でも、起伏の激しい地形、予測不能な天候、現場へのアクセス難などにより、物流面で多くの困難が伴うのが遠隔地での工事です。

その一つが、山間部に位置する黒部ダムから水を引き発電を行っている黒部川第四発電所のエレベーターの改修工事でした。黒部ダムの周辺施設では、数十年間にわたってオーチスのエレベーターを活用しています。この度、黒部川第四発電所に設置されている乗用エレベーターの老朽化に伴い、オーチスへの信頼と共に、改修工事が発注されました。

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エレベーターの改修工事が重要な理由

the exterior of the Kurobe Dam
 

他の機械設備と同様、時間の経過とともに、エレベーター設備も老朽化します。部品の経年劣化、安全基準の変更、テクノロジーの進歩により、特に遠隔地では、性能、信頼性、規制遵守を維持するため改修工事が不可欠です。きめ細かく計画された改修工事は、エレベーターの耐用年数を伸ばすだけでなく、安全性、エネルギー効率、乗り心地も改善します。

黒部川第四発電所のエレベーターは、各階を結ぶ重要な移動手段となっています。この発電所が山奥の遠隔地にあり、電力を住民に供給する上で大切な役割を果たしていることから、信頼性の確保が何よりも重要です。エレベーターの改修工事を行うことで、作業員が建物内を安全かつ効率的に移動できるようになり、発電所を円滑に運営することが可能になります。

遠隔地アクセスの課題

Tunnel at Kurobe Dam
 

山岳地帯(北アルプス)の奥深くに位置する黒部川第四発電所は、トロッコ列車または傾斜鉄道(インクライン)を使った方法でのみアクセスできます。冬季は豪雪によりアクセスが制限される恐れもあるため、現場への資材や作業員の輸送には入念な計画が必要になります。

黒部川第四発電所のエレベーター改修プロジェクトの他にも、オーチスはアクセスが困難な様々な地域で優れたサービスを提供しています。パディラックの地下洞窟(フランス)や河南宝泉旅游区(中国)など、遠隔地の老朽化した設備の改修において、確固たる実績を有しています。物流上の課題

を克服するためのツール、プロセス、戦略の提供に長けています。専門的な輸送計画、設置を簡素化する部品のプレハブ、適切な専門知識を持つ技術者の派遣など、オーチスは場所や課題に関わらず、改修工事が円滑に進むよう、きめ細かくサポートしています。

改修工事に対するオーチスのアプローチ

Kurobe Dam walkway
 

既存システムの耐用年数が近づくと、建物や交通・インフラシステムの円滑な運用、安全性、アクセス性を確保するため、改修工事が不可欠となります。オーチスのソリューションは、老朽化した設備の耐用年数を伸ばし、効率性を向上し、お客様や乗客のダウンタイムを回避します。

黒部川第四発電所のエレベーター改修プロジェクトでは、オーチスは運用効率を向上する新しい管理システムなどを設置しました。

世界中で優れたエレベーターサービスを提供

Otis technician at Kurobe Dam
 

お客様から、黒部川第四発電所のエレベーター改修工事にオーチスを指名いただいたのは、優れたサービスへの意識の高さが理由の一つです。

日本オーチス社長のパトリック・ヨングは、「オーチスはエレベーターの据付や改修を行うだけでなく、お客様との長期的なパートナーシップの構築に尽力しています。遠隔地の過酷な環境でもお客様をサポートできる能力を備えており、それが差別化要因の一つになります」と述べます。

オーチスの技術者は、過酷な環境での作業に対応するため専門的なトレーニングを受けており、トラブルシューティングや製品の据付を効率的に行うことができます。オーチスのグローバルなネットワークと専門知識により、世界中のエンジニアが現地のチームと緊密に連携し、改修工事における障害を最小限に抑え、安全性を最大限に確保します。

オーチスは、世界中で数千件もの改修プロジェクトを手がけた豊富な実績を活かし、信頼性の高い最新モビリティ・ソリューションを提供し、老朽化した設備やインフラの刷新を実現しています。

世界中の遠隔地におけるオーチスの改修工事プロジェクト